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人工透析が必要となる病気

2021年時点での透析患者は349,700人もいます。人工透析は腎不全末期の時に行う治療法ですが、腎不全になってしまう病気にはさまざまなものがあります。ここではそれらの腎不全を引き起こす病気について紹介します。

出典:わが国の慢性透析療法の現況(2021 年 12 月 31 日現在)
https://docs.jsdt.or.jp/overview/file/2021/pdf/2021all.pdf?20230306

人工透析とは

手術室

人工透析とは腎臓の働きを代行する治療方法であり、透析器を介して血液をきれいな状態に戻す「血液透析」とお腹にカテーテルという管を挿入して透析液を出し入れすることで血液中の老廃物や余分な水分を除去する「腹膜透析」の2つに大別されます。これらの透析の方法については病気の状態や本人の希望などによって選択されますが、透析患者のほとんどが血液透析を選択しています。また、この両方を併用するハイブリッド両方を選択されるケースもあります。

人工透析が必要になる病気とは

病室

腎不全を引き起こす病気一覧

腎不全が進行してしまうと腎臓がきちんと機能しなくなってしまうため、その役割を代行する人工透析を行う必要性が高まります。ここでは腎不全を引き起こす病気にはどのようなものがあるのかを紹介していきます。

糖尿病性腎症

糖尿病のある方の慢性合併症が糖尿病性腎症です。早期の段階では無症状ですが進行すると身体の余分な水分や老廃物を尿として排泄する機能が弱まり、身体のむくみや気分が悪くなるなどの症状を引き起こす病気です。

慢性糸球体腎炎

腎臓にあり「糸球体」と呼ばれる血液から尿を作る部分が持続的に炎症を起こしている病状が慢性糸球体腎炎です。症状としては血尿や蛋白尿を生じるものであり、持続することによって腎臓の機能が徐々に低下していってしまいます。

腎硬化症

高血圧を原因として腎臓の欠陥に動脈硬化が起こり、腎臓に障がいをもたらす疾患が腎硬化症です。高血圧の状態が長く続くと腎臓の糸球体に血液を送る細動脈に圧力がかかり、血管の内腔が狭くなる症状を引き起こしてしまいます。

多発性のう胞腎

腎臓に嚢胞(水がたまった袋)が多々できてしまい、腎臓の動きが徐々に低下していく症状が多発性のう胞腎です。遺伝性の病気であり、末期腎不全に進行してしまうと透析や腎移植などの治療を行わなければなりません。

急速進行性糸球体腎炎

尿を作る糸球体に高度の炎症が起こることで血尿や蛋白尿が出現し、数日から収集艦で急速に腎機能が低下する疾患を言います。放置すると腎不全だけでなく、肺などの重要臓器の障がいを引き起こす可能性のある重篤な病態です。

ネフローゼ症候群

尿に蛋白がたくさん出てしまう事で血液中の蛋白がへり、その結果むくみなどを引き起こす状態をネフローゼ症候群といいます。いわゆる低蛋白状態になりますが、高度になると肺やお腹・心臓・陰嚢にも水がたまることがあります。

まとめ

人工透析が必要になると生活の質が大きく変わってきます。

さらに、様々な病気によって「腎不全」が引き起こされることがわかったかと思います。

腎不全になる病気には、前もって予防のできるものや、早期の発見が大切なものなどもありますので、原因の疾患を理解しておくことも大切です。