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シャントの管理

ここでは人工透析を受ける上で欠かせないシャント管理についてまとめています。

シャント管理の5つのポイント

人工透析を受けるには、血液の取り出し口が必要になります。大量の血液が流れるようにするためには、シャントの増設が欠かせません。

シャントは血液の流れをよくするために人工的につくる血管のことですが、シャント内に固まった血液がたまったり、血管の壁が厚くなったりして流れが悪くなることがあります。

これを「シャント閉塞」と言います。いったんシャント閉塞が起きてしまうと、自然には再生しないため再びシャントをつくる手術が必要です。日頃からシャントを長持ちさせるためにしっかりと管理しましょう。

point1.シャント運動

シャントを長持ちさせるためには、運動をして血管を鍛えることも大切です。柔らかいゴムボールやスポンジなどを握ったり離したりを繰り返して運動します。

単調な運動になりますので、テレビを見ながらおこなうなど工夫するとよいでしょう。

point2.毎日の観察

普段の日常生活の中でもシャント内にきちんと血流があるか、確認する習慣をつけましょう。シャント部分に軽く触れると、血流の振動が伝わってきます。

この振動のことをスリルと言います。毎日シャントを観察することで、スリルの強弱がわかるようになり、シャントの異常をいち早く把握することができるのです。

point3.体重管理の徹底

人工透析は、ドライウェイトと呼ばれる体重を基準におこなわれます。ドライウェイトは透析後の目標体重です。

透析患者さんは尿が出にくいので、摂取した水分量が体重増加分として現れます。そのため、次の透析には増加した分を除水することにより、ドライウェイトまで戻すことが目標となります。

体重が増加しすぎると血圧低下を招き、シャント閉塞が起こる原因にもつながりますので、十分注意しましょう。

point5.食事

シャント管理をする上で気をつけなければならないのが、塩分の摂り過ぎです。塩分を摂り過ぎると喉が渇き、水分摂取が多くなってしまいます。

体内に水分が溜まると、透析時に除水量が多くなってしまい血圧が低下します。血圧の低下はシャント閉塞の原因にもなりますので、塩分量には注意が必要です。

point6.生活行動について注意点

シャント閉塞を防ぐには、日々の生活行動にも注意点があります。シャント部分を圧迫すると血流が悪くなりますので、腕時計や重い荷物で腕を圧迫しないようにします。

また、感染防止のためにシャント部分は常に清潔にしておきましょう。透析後は入浴を控え、シャント部分が濡れないようにすることも大事です。