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人工透析と腎移植

腎臓とは血液を濾過し、老廃物(尿毒素)や余分な塩分・水分を尿として体外へ排出している、体にとってなくてはならない臓器です。
そのため何らかの病気でこの腎臓の状態が悪くなったり機能が低下した場合は、治療をして回復させなくてはなりません。

腎臓の治療法としては、自分の腎臓の代わりに人工腎臓のフィルター(ダイアライザー)を使って血液の濾過を行う「人工透析」と、腎臓の移植を行う「腎移植」の2つの選択肢があります。

2つの治療法にはさまざまな違いがありますが、アメリカ保健福祉省(NIDDK USRDS)の2010~2020年のデータよると、全年代を通して透析のほうが腎移植よりも死亡率の高いことが判明しています。

例えば75歳以上では次のような割合が開示されています。

  • 血液透析:337/1000
  • 腹膜透析:295.7/1000
  • 腎移植:160.3/1000

腎移植は透析と比較して死亡率がその半分程度に抑えられていることがわかります。

参照元:Annual Data Report | USRDS

手術

人工透析とは

腎臓には体内にある毒素・老廃物を尿として排出する働きがありますが、腎臓の状態が悪くなると毒素・老廃物を体外へ排出できなくなり、全身状態が悪化します。
この状態を解消するための1つの方法が人工透析です。毒素・老廃物が溜まった患者の血液を体外へ導き、人工腎臓(ダイアライザー)によって良質な血液の状態にした上で患者の体内へと戻す療法です(※)。
人工透析に要する時間は1回4~5時間。週に3回の治療が基本となります。

※説明は一般的な血液透析について。血液透析のほかにも腹膜透析があり、それぞれには複数の治療法があります。

人工透析(血液透析)のメリット

人工透析を必要とする患者さんが人工透析を受けない場合、数日から2週間程度で死亡するとされていますが、適切に人工透析を受けることで余命は大幅に長くなります。この点が人工透析を受ける最大のメリットとなるでしょう。
週に3回通院が必要になることは大変ですが、放置すれば命に関わる状態であることを考えると、週に3回通院するだけで済むこともメリットです。治療は医療従事者が行うため、基本的に患者は横になっているだけです。週に4日は通院しなくても良いので、メリハリのある充実した日常を送れるでしょう。

人工透析(血液透析)のデメリット

放置すれば命に関わるとは言え、週に3回の頻度で通院が必要になることを大きなデメリットに感じる方もいるでしょう。お住まいの地域によっては近くに治療を受けられる施設がなく、毎回の通院が1日がかりの方もいます。年齢や健康状態によっては、家族の介助も必要となるでしょう。
また、単純に「穿刺が痛い」ということも人工透析(血液透析)のデメリットです。穿刺に慣れてくる方が大半ですが、中には毎回大きなストレスを感じる方もいます。ナトリウムやカリウムの摂取量など、日常生活での注意も必要です。

腎移植とは

手術

腎移植とは自分以外の人から譲り受けた腎臓を体内に移植することをいいます。
移植には2つのパターンがあり、脳死後に心臓が停止した方から腎臓が提供される献腎移植と、健康な人から腎臓を摘出する生体腎移植とに分かれています。

生体腎移植では、自分の兄弟・親のほか、配偶者も腎臓提供者となるケースが見られます。

献腎移植を希望する場合は日本臓器移植ネットワークへの登録が必要ですが、すぐに手術を受けられるというわけではありません。
特に腎移植は待機者が多く、臓器移植ネットワークに登録したとしても臓器の提供までに平均15年の月日がかかります。

参照元:移植希望者の待機年数|日本臓器移植ネットワーク

腎移植のメリット

腎移植を行うと透析の必要がなくなるため、その分に費やす時間や、食事制限・水分制限もなくなります。
また、透析と比べ、心筋梗塞・心不全・脳梗塞といった合併症のリスクも低くなると言われています。
こうしたことから腎移植を受けた場合は社会復帰もしやくなり、女性の場合は妊娠や出産にも期待が持てるようになります。

腎移植のデメリット

腎移植は腎臓の提供者が少なく、数が限られており、希望すればすぐ手術を受けられるというわけではありません。

また、生体腎移植の場合は生存している方から2つある腎臓のうち1つを摘出します。そのため生体腎移植の場合には提供する方も手術を受けなくてはなりません。

さらには、移植手術が終わったあと、拒絶反応を抑えるために免疫抑制剤を生涯にわたって服用する必要があります。
薬の副作用によって感染症・高血圧・糖尿病のリスクもあり、その予防や治療に食事制限を行うケースも見られます。
さらには、拒絶反応で腎機能が低下するようであれば、透析も考えられます。

人工透析と腎移植の違い

腎機能低下への療法として、人工透析のほかにも腎移植があります。人工透析と腎移植の違いを比較してみましょう。

治療法の違い

人工透析(血液透析)は、患者さん本人の血液を機械できれいにして体内へ戻す治療です。一方で腎移植は、外科手術により他人の腎臓を移植する治療です。
腎移植後の予後は良好とされますが、患者の状態によっては腎移植に適応できない場合もあります。

ドナーの有無

人工透析(血液透析)は、患者さん本人が単独で受ける治療であることに対し、腎移植にはドナー(腎臓を提供する人)が必要となります。
健康状態等に問題がなければ、2つある腎臓のうち1つを他人へ提供しても生命に影響はありませんが、提供後も健康に過ごしていくためには日常生活における様々な注意が必要となります。

治療後の違い

人工透析(血液透析)は、週に3回のペースで治療を受け続ける必要があります。手術とは異なり、治療後の生活という考え方がありません。
一方で腎移植は、手術によって腎不全が根治するため、以後は人工透析などの継続的な治療は必要がなくなります。ただし、腎移植による拒絶反応を予防するため、移植を受けた腎臓が働いている限り免疫抑制剤を服用し続ける必要があります。

まとめ

人工透析と腎移植はどちらも腎不全に対する治療ですが、治療の方法や日常生活に大きく違いが出てきます。

基本的には「人工透析」の方が、治療に対する拘束時間が長く、制限が大きい治療になります。ただし、腎移植に関しても、他人の臓器を体に移植するための手術や免疫反応のリスクも0ではありません。

どちらの治療に関しても、メリットやデメリットがあり、どちらを選択するのが正解という答えはありません。

どのように治療方法を選択していくのかは、「身体の状況」と「本人の意思」による部分が大きいです。腎不全という病気は一生に渡って関わっていく病気です。

自分の生活や生き方を考えて、自分にとって適切な治療方法を選択していくことが大切です。

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